インプラント
インプラント
インプラント治療とは、厳密には人の身体に埋め込む人工物のことを言います。歯科診療に用いられるインプラントは、「デンタルインプラント」と言いますが、近年は歯科におけるインプラント治療が一般的になっています。
歯を失った箇所に人工の歯根(インプラント)を埋入し、歯を補う治療法です。従来は、歯を失った治療法としてブリッジや入れ歯が一般的でしたが、近年はインプラント治療を希望される患者様が増えています。
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治療前の検討
レントゲン写真や歯周病検査の記録、歯型の模型などをもとに、どの位置に何本インプラントが必要かを検討します。
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シミュレーション
必要な場合CT撮影等を行い、顎の骨がインプラントに適した状態か、どのインプラントをどういった術式で埋入すべきか等をシミュレーションします。
当院では必要な骨の量が十分ある方のみをインプラントの対象としております。
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インプラント手術
インプラントを入れる手術を行います。手術は1回法と2回法があり、1回法ではインプラントの頭のパーツが歯ぐきから見えている状態で手術を終えますが、2回法の場合は歯ぐきの中にインプラントを埋めてしまって治りを待ちます。
インプラントと骨の結合
インプラントが周囲の骨と結合するのを待ちます。
患者様の骨の状態にもよりますが、3~6か月くらいの期間がかかります。
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二次手術(二回法の場合のみ)
歯ぐきを再度切開して、インプラントの頭の部品を取り付けます。
2回法の場合2~4週間程度で最終の型どりを行います。
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被せ物の装着
最終的な人工の歯を取り付けます。
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メンテナンス
清掃方法の指導をさせていただき、定期的なメンテナンスで管理していきます。
残念ながら、自由診療となり、ケースによってかかる料金も変わってくることがあります。
保険治療の自己負担額と自由診療の負担額の合計が年間で10万円を超える場合は、医療費控除の対象となる場合があります。
インプラントは保険外診療であり、料金は歯科医院ごとに個別に設定されています。
使っているメーカーや術式の違い、治療後の保証の違いなどにより、料金設定は変わります。また、歯科医院によっては、骨に埋める支えの部分だけの料金が記載されていることがあります。その場合、人工の歯やそれを取り付けるための部品などの料金が別途かかります。インプラントをお考えの場合は、当院を含め、料金の内訳を必ず確認するようにしてください。
インプラントを入れるために顎の骨に穴を開けますが、直径4mm程度のものであり、それによって骨がもろくなるということはまずありません。
逆に、インプラントで噛み合わせを回復することで、骨に適度な圧力が伝わり、周囲の骨が丈夫になることが知られています。これは、入れ歯やブリッジでは得られないメリットと言えます。
インプラントはチタン合金でできており、十分な強度がありますが、インプラントの部分だけに力が集中してしまうと、壊れやすくなります。
そうならないようにするために、食いしばりの癖を直したり、歯を守るためのマウスピースをご提案したり、メンテナンスをしていくことがとても大切です。
虫歯があっても、歯磨きがしっかり身についていればインプラントは可能です。歯周病がある場合には注意が必要です。インプラントは、天然歯以上に歯周病になりやすく(インプラント周囲炎といいます)、歯周病治療をしっかり行った上でインプラント治療を開始します。
通常のインプラントであれば、CT、MRIともに影響はほぼありません。喉や口底部、脳などの精密検査などにも全く影響しないので、ご安心ください。
ただし、入れ歯を補助的に支えるためのインプラントで、磁石を組み込むタイプの場合に限っては、MRI撮影を行うとインプラントの周囲数センチにノイズか入ります。
この場合は必ず事前にご説明しますし、検査前にネジ止めの磁性体パーツを取り外せば通常通りMRI検査を行うことができます。
基本的には普通に歯磨きして大丈夫です。ただ、インプラントと人工歯の連結部分の形は天然歯と若干異なるため、歯ブラシの当て方や補助的な清掃用具など、少し工夫が必要な場合もあります。
必ずしも歯の本数とインプラントは同じである必要はありません。例えば連続する奥歯3本を失った場合、真ん中の歯を省いて2本のインプラントで3本分のブリッジにしたり、清掃性を良くするために一番奥の歯を省いて手前2本にインプラントを入れたりすることも多いです。
また、失った歯の本数が多かったり、土台となる歯茎が極端に減ってしまった場合は、1~数本のインプラントを埋入して、入れ歯を補助するための支えとして利用する場合もあります。状況や予算に合わせて、インプラントの活かし方は様々であるため、来院時にご相談ください。
ご要望・お悩み:一度義歯を作ってみたが違和感が強くインプラント希望。
治療リスク:歯周病とかみ合わせの変化に対応するため継続的メンテナンス必要
現在の患者様の状態:痛みもなく好きなものが食べられている。2024年現在も継続的にメンテナンス中
ご要望・お悩み:全体的に治療希望。義歯は避けたい。良く食べられない・入れ歯は出来れば避けたい。
治療リスク:メンテナンス治療は継続的に必要、歯周病とかみ合わせの変化に対応。2024年現在も継続的にメンテナンス中。