入れ歯・義歯
入れ歯・義歯
入れ歯とは、様々な理由で歯がなくなってしまった場合の治療方法です。残っている歯があり、それを土台にする場合は部分入れ歯、すべての歯がない場合は総入れ歯による治療を適用します。
入れ歯は、種類によっては見た目が好みと合わない、装着すると違和感がある、話にくいなどの問題が起こることがあります。これらの問題が起きないよう、お口の中の状態を正確に診断し、医師と相談をしながら適切な入れ歯を選び、定期的なメンテナンスを受けることが大切です。
保険診療の入れ歯は、費用を抑えられることが最大のメリットです。デメリットは、見た目が不自然であったり装着時に違和感がある場合があることです。
レジン床義歯
歯科用のプラスチックであるレジンで土台(床)を作ります。保険診療のため治療費が安く、適用範囲は広くほとんどの症例に使用することが出来ます。
金属バネあり(外から見て入れ歯がわかる)
歯が一部欠損してしまった場合に保険適用で治療ができます。
デメリットは、入れ歯を支える金具が目立ってしまう可能性があります。
保険外診療の入れ歯は、費用は高額になりますが見た目が自然で装着時の違和感を少なくすることができます。
ノンクラスプデンチャー
樹脂で作られており、薄く軽く弾力感があるため装着時の違和感が少ないことが特徴です。
他人に気付かれにくいことが特徴です。
ノンクラスプデンチャー金属床総義歯
装着感の違和感を減らし、強度を高められるよう裏側を金属で補強している仕様です。
他人に気付かれにくいことが特徴です。
インプラントマグネットデンチャー
2~4本のインプラントにマグネットで固定する形の入れ歯です。マグネットには支える歯が虫歯になりやすい欠点がありましたが、インプラントならば虫歯にならないので問題ありません。
※保険外
コンフォート義歯
義歯の内面に軟性シリコンを裏打ちした義歯になります。
特に下の総義歯で、痛みが出て義歯がうまくいかない患者様にお勧めします。内面にシリコンのクッションがあるので痛みが出にくいです。正しくメンテナンスしていただいた場合、クッションには5年間の保証があります。
1
問診・カウンセリング
まずは患者様と十分に問診・カウンセリングをさせていただきます。患者様一人ひとりにあった入れ歯を作る為に、患者様のご不満やご希望、ライフスタイルなど詳細をヒアリングさせていただき、お口の状態を検査し、治療計画を立てていきます。後日、お口の特長や残っている歯の状況と前回の問診・カウンセリングをもとに、どういった入れ歯が適切で最善なのか説明し、治療費用のお見積もりを提示します。
2
型取り
患者様のお口にあったトレーを選択し慎重に型取りを行います。必要な場所がすべて模型上で再現される必要があります。
3
噛み合わせ
できた型から作った土台を使って噛み合わせを採取します。
このステップが最重要です。良く咬めない状態が長かったり、合わない義歯を使っていると咬み合わせの位置がずれてしまっていたり、咬み合わせの真ん中がどこだかわからなくなってしまっている場合もあります。両方の奥歯で同時にしっかり咬み合わせることが出来る場所が正しい場所です。
4
歯並びの仮合わせ
前ステップでとった噛み合わせを元に、人工の歯を並べます。
この段階では、ろうの上に歯を並べます。
顔の形、唇のライン、目の瞳孔の位置などを考慮して自然に見える歯並びに合わせていきます。
歯が並ぶことで正しい咬み合わせの位置を思い出す方も多いのでこの段階で咬み合わせの位置を再度決めることもあります。
5
入れ歯完成
入れ歯が完成。
できあがった入れ歯を調整し、患者様のお口に合わせていきます。模型はあくまでの静止状態で取っていますので、実際のかみ合わせの中で圧が強くなって当たりになったり、動きの妨げになったりする部分も出てくるので、何度かに分けて調整をします。入れ歯の手入れ方法や保存方法、日頃のお口の中のケアについて説明します。
6
調整
入れ歯は、ただ入れているだけの時と、食事している時では違った動きをします。骨の凸凹で痛みが出る可能性が高い場合は作成時に処置してありますが、実際に使ったうえでの微調整も必要です。
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定期検診(メンテナンス)
体調が変化するように、口の中の状態も常に変化しています。入れ歯を長持ちさせ、気持ちよく使い続けるには、定期的に診察を受け、きちんと調整(メンテナンス)することがとても大切です。
まめに調整(メンテナンス)をしていると、入れ歯が長持ちすることにもつながります。入れ歯の調子が悪いときはもちろんですが、調子がよいときでも3~6か月に1度は受診して、入れ歯の調子をチェックしていきましょう。
保険診療では6か月以内は作り直せないというルールはあります。10年以上使っていただいている患者様も多くいらっしゃいます。支える歯に異常が出なければ、入れ歯が割れたりしなければ比較的長期的に使える場合が多い様です。
入れ歯が緩くなってきたり、噛み合わせがすり減って平らになってきた時はご相談ください。
虫歯や歯周病の前処置が無ければ通常は1~2か月程度になります。
金属ばねなしの入れ歯にすることで、一見しただけでは入れ歯とわかりにくいものをお作りすることが可能です。
全くわからない場合もありますが,残りの歯の状態ではよく見ればわかる場合もあります。